Dig a Pony

2014.12.07 Sunday
ディグ ア ポニー



何年前から
現れたのかは
よく分かっていない

ただ
今は夢中なんだ
それは彼であったり
彼女であったりする

時には
サタンであり
ゴッドでもあったりする

とにかく
僕は夢中なんだ

昔は少しだけだったんだけど
今は
一緒に過ごすことが多いよ

Cafeでお茶をしていて
窓から外を見る
道路の向こう側に立っていたりするのさ

僕は慌てて勘定を済ませ
外に出る
今日は髪の長い丸眼鏡をかけた男さ

僕は彼を道路の反対側から
追いかけるのさ
付かず離れずってやつさ

男は人気のない角を曲がった
僕は急いで道路を横切る
途中で車にひかれそうになって
クラクションを鳴らされたさ

運転手が車の窓からなにか言っている
僕は気にせず進んだ

同じように角を曲がった
細い路地
前方には居たよ

でも
もう女に変わっていた
ツイギーみたいな
ショートカットの女の子に

驚かない
毎回のことさ
一定距離を保つ

路地の奥は次の通りに出る
女の子は通りに出る手前で建物の中へ
僕も慌てずその建物の中へ

大きな扉を開け中に入ると
これまた大きな螺旋階段が
上へ上へと伸びていた

僕は見上げた
何階まであるんだろうか
分からなかった

手すりに手がかかっている
およそ三階くらいの所に
僕も後を追った

螺旋階段を上った
クルクルと
時々上を確認した

まだまだ上がある
女の子の手は消えていなかった
また上を目指した

途方もなく
上った
途方もない螺旋階段が
伸びた先に

最初は気づかなかった
およそ二十分くらい上った
ようやく気づいた

螺旋の円が狭くなっていってる
階段幅はそのままのようだ
階段同士が接近してきている

上の方で
バタンッという音がした
もうすぐだ

ようやく扉の前に来た
鉄製の重そうな扉だ
なかなか開かない

ほぼ体当たりするカタチで
扉は開いてくれた
部屋か?屋上か?

森だった
喜んだ
僕は森が好きだからね

右手の方から
ガサガサ音がした
そちらを見たよ

女の子は馬に変わっていたよ
もちろん驚かないさ
馬についていった

今度は離れず
馬と共に歩いた
左手を馬の首にまわし

馬の赴くままに
途中で月の犬を拾った
犬はポケットにしまった

馬と歩いた
寒くなってきた
足元には雪が

前方に何かが見えた
近付いていった
雪がちらついてきた

また扉があった
プレートがかかってある
古ぼけていてよく読めない

ナンバーが書いてる
という事はわかった
それは部屋番号なのか?

13-2

なんだろう?
馬は器用にドアノブを咥え
扉を開けた

馬が先に入っていった
そして
僕も後に続いた

部屋は意外と広かった
ホテルのスウィートのようだった
馬を見失った

いくつか部屋があった
ベッドのある部屋
大きな浴槽のある部屋
書斎のような部屋
くつろぐ為の部屋
バーカウンターがある部屋
クローゼットの部屋

色々見て回った
最後から三番目の部屋
13と書かれた部屋に入った

奥には暖炉がある
右手には夜景が
エッフェル塔らしきモノが見えた

暖炉の間には大きな椅子が二脚
その間には小さなテーブル
暖炉は赤々と燃えている

片一方の椅子には誰かが座っていた
今度は誰だろう
ワクワクした

僕は空いた方の椅子に座った
静かだ
火がパチパチ言っている

それは話しかけてきた
"やぁ 調子はどうだい?"
僕は答えた
"最高さ 君がいるからね"
それ
"そろそろ新しい女が欲しい"

"もちろんさ 僕もそれを考えていた"
それ
"それは良かった 楽しみだ"

"喜んでもらえるなら 当然さ"
それ
"ありがとう お礼にキスをしていいよ"

僕は震えた
それに夢中だからね
何でも願いを叶えてあげたいんだ

それの方に顔を向けた
それは暖炉の炎に照らされ
後ろはそれの影がモヤモヤと揺れている

僕は静かに立ち上がり
それの前に行き
膝まづいた

男でも女でもサタンでもゴッドでも
あり
男でも女でもサタンでもゴッドでも
ない
それ

美しい
興奮しているのがわかる
股間が熱くなっている

ゆっくりと
それに
キスをした

感動的なシーンさ
頬に涙が伝う
快楽が全身を支配する

今日はここまでだ
目を開けると公園の中だ
股間が冷たい


Because・・・・






ディグ ア ポニー
ザ ビートルズ



僕はポニーが気に入ってる
何でも好きなものを賞賛すればいい
何でも好きなものを賞賛すればいいんだ

僕は無謀運転をする
どこへでも行きたいところに突き進めばいい
どこへでも行きたいところに突き進めばいいんだ

言っただろう
欲しいのは君だけ
すべてを君の望むとおりにしてあげたい
だって・・・・

僕は月の犬を拾う
自分の内にあるあらゆるものを発散してごらん
自分の内にあるあらゆるものを発散してごらんよ

僕は石ころを転がす
君は知ってる人みんなを真似ても構わない
君は知ってる人みんなを真似ても構わないんだ

言っただろう
欲しいのは君だけ
すべてを君の望むとおりにしてあげたい
だって・・・・

僕は嵐が吹くのを感じる
見るもの全部を指し示せばいい
見るもの全部を指し示せばいいんだ

僕は孤独な寂しい男
君の漕ぐどんなボートもシンジケート化できる
君の漕ぐどんなボートもシンジケート化できるんだ

言っただろう
欲しいのは君だけ
すべてを君の望むとおりにしてあげたい
だって・・・・





Dig a Pony
The Beatles


I dig a pony
Well, you can celebrate anything you want
Yes, you can celebrate anything you want

Oh, I do a road hog
Well, you can penetrate any place you go
Yes, you can penetrate any place you go

I told you so
All I want is you
Everything has got to be just like you want it to
Because ...

I pick a moon dog
Well, you can radiate everything you are
Yes, you can radiate everything you are

Oh, now I roll a stoney
Well, you can imitate everyone you know
Yes, you can imitate everyone you know

I told you so
All I want is you
Everything has got to be just like you want it to
Because ....

Oh, now I feel the wind blow
Well, you can indicate everything you see
Yes, you can indicate anything you see

Oh, now I could and lonely
Well, you can syndicate any boat you row
Yeah, you can syndicate any boat you row

I told you so
All I want is you
Everything has got to be just like you want it to
Because・・・・







Not A Second Time

2014.10.02 Thursday
ノット ア セカンド タイム



妻が死んでから
どのくらいしただろうか
一人のオンナに出会ったんだ


名前も思い出せないんだけど
凄く不細工なオンナだったよ
性格も酷かった

なのにさ
モテたんだよ

ビックリだぜ

街外れの国道沿いにある
クソが付くほどの汚いカフェに
そのオンナは居た
飲み物も食い物も
かかってるBGMも
全部酷いものさ

なのにいつも満席なんだよ

客はオトコばかり
若いのから年寄り迄さ
常連も多数居たよ

こいつ何の仕事してんだ?
そう思わすくらいに毎日
しかも
オープンからクローズまで
居るという変なオトコも居た

名前はジュリアン

俺はそのジュリアンって奴が
苦手だったんだけどな
奴は何故だか知らないが
俺をしたってくる

オンナをジュリアンは
気に入ってた

俺はオンナを何度か
抱いた事がある
ジュリアンは無い
だからか知らないが
口説き方を聞いてくる

わざわざあんな不細工

仕方がないので
ジュリアンに
簡単な方法を教えてやったさ

奴はそれで本当に
不細工を手に入れたんだ
ビックリしたぜ

それからジュリアンと
不細工なオンナは
付き合ったり
別れたり
趣味みたいに
くっ付いたり
離れたりして
遊んでたさ


最後にはジュリアンが
ボロボロになって
カフェには顔を
出さなくなったけどな



カフェは相変わらず
満席だぜっ


みんなあの
不細工なオンナを
狙っている







ノット ア セカンド タイム
ザ ビートルズ



ああ 君には泣かされたさ
でも考えたって無駄だろう
何で君のために泣いたのか

いまさら気が変わったと言われても
僕が心変わりする理由はない
もう泣くのは終わりにしたんだ

また同じ台詞を繰り返すんだね
何でそんなことをするんだろう
僕を傷つけたくせに また戻ってきて
止めてくれ 二度はごめんだ

ああ 君には泣かされたさ
でも考えたって無駄だろう
何で君のために泣いたのか

いまさら気が変わったと言われても
僕が心変わりする理由はない
もう泣くのは終わりにしたんだ

また同じ台詞を繰り返すんだね
何でそんなことをするんだろう
僕を傷つけたくせに また戻ってきて
止めてくれ 二度はごめんだ





Not A Second Time
The Beatles



You know you made me cry
I see no use in wondering why
I've cried for you

And now you've changed your mind
I see no reason to change mine
My crying is through, oh

You're giving me the same old line
I'm wondering why
You hurt me then you're back again
No, no, no, not a second time

You know you made me cry
I see no use in wondering why
I've cried for you

And now you've changed your mind
I see no reason to change mine
My crying is through, oh

You're giving me the same old line
I'm wondering why
You hurt me then you're back again
No, no, no, not a second time




Oh! Darling

2014.08.31 Sunday
オー! ダーリン



俺は惚れたんだ
とにかく
一度君を見たその時
その瞬間から

読書どころじゃない
本は君をコッソリ見る時の飾りになったさ
本を読んでるふりをしてチラチラ見るのさ

君はカフェを出た
僕も思わず出てしまったよ
バレないように
バレないように
それこそ探偵のように
君の後をつけたのさ

ゴメンよ
でもそうせざるを得ないくらい
気持ちが高ぶってたのさ

君はカフェから3ヤードほど北へ行った先のアパートメントに吸い込まれて行った
流石にこの中には入る勇気は無かった

週末
日曜日の早朝から
張り込みをしたんだ
もちろん君を見るためにさ
楽屋裏で待っているロック少女と同じさ
今や俺は君のグルーピーさ

三時間半待ったさ
ようやく君は現れた
チェックのスカートに白のニット姿
きっとさ君が着てたら何でも可愛いんだよ

出てきた時
目が合ったような気がしたさ
俺の勘違いだろうけどな

俺はまた探偵になった
日曜日だっていうのに大学へ入ってったぜ
探偵の俺は同じように入って行った

大きな楓の木の街路樹通りを一定距離保ちながら歩く二人
映画みたいだと思わないかい?

あの頃が懐かしいよ

後で調べたらそこはアートのサークルだった
そして俺はまんまとそのサークルの仲間入りをしたのさ
他所の大学の名前をあげてな

最初は緊張して顔も見れなかった
でも時というのは
慣れというものは
ありがたい

顔も見れるし
目も合わせれる
名前だって呼べるさ
リンダっていうんだ

帰る方向が一緒だったもんだから
よく一緒に帰ったよ
そして君と出会ったあのカフェに
今や君と同じ席に座って紅茶を飲んでるのさ
最高だろ?
最高なんだよ

もう一人になんかなれない
独りぼっちは嫌なんだよ

猛烈にアタックしたさ
何度も何度もふられたさ
何度も何度も死にたくなったさ
でも次の日になったら
またアタックしてたんだ


今日はここまでだ

ノートを閉じ
下を向いた
月が明るかった







オー! ダーリン
ザ ビートルズ

オー ダーリン どうか信じてくれ
決して君を傷つけたりしない
僕の言うことを信じてくれ
決して君を傷つけたりしない

オー ダーリン 君に見捨てられたら
僕はひとりじゃ何もできない
頼むから僕を信じてくれ
ひとりぽっちにしないでくれ

もうあなたはいらないと言われたあのとき
すんでのところに泣き崩れそうだった
もうあなたはいらないと言われたあのとき
その場に倒れて死んでしまいそうだった

オー ダーリン どうか信じてくれ
僕はひとりじゃ何もできない
僕の言うことを信じてくれ
決して君を傷つけたりしない

もうあなたはいらないと言われたあのとき
すんでのところに泣き崩れそうだった
もうあなたはいらないと言われたあのとき
その場に倒れて死んでしまいそうだった

オー ダーリン どうか信じてくれ
決して君を悲しませたりしない
僕の言うことを信じてくれ
決して君を傷つけたりしない



Oh! Darling
The Beatles


Oh darling, please believe me
I'll never do you no harm
Believe me when I tell you
I'll never do you no harm

Oh darling, if you leave me
I'll never make it slone
Believe me when I beg you
Don't ever leave me alone

When you told me, you didn't need me anymore
Well you know I nearly broke down and cried
When you told me, you didn't need me anymore
Well you know I nearly fell down and died

Oh darling, if you leave me
I'll never make it alone
Believe me when I tell you
I'll never do you no harm

When you told me, you didn't need me anymore
Well you know I nearly broke down and cried
When you told me, you didn't need me anymore
Well you know I nearly fell down and died

Oh darling, please believe me
I'll never let you down
Believe me when I tell you
I'll never do you no harm





I've Just Seen A Face

2014.08.11 Monday
夢の人



俺の昔の話をしよう
どうせ誰も俺のこんな話を聞いても
耳を貸さないのはわかっているさ
だから俺はこのノートに書くだけさ

俺は今はこんな狭い処に
入れられちまってるが
昔はちゃんとまともに働いてたんだ

最後の仕事は車のセールスマンだったが
最初はビックリするぜ
小学校の教師をしてたんだ
なぁビックリしただろう
これでも結構子供たちには人気があったんだぜ
子供たちにはな

でもな
その頃の俺は大人は苦手だったんだ
引っ込み思案でな
被害妄想強くて

子供たちに会いに行くのは楽しかった
しかし学校に行くのはスゴく辛かったよ
職員室とか苦手でね
話しかけてほしくも無かったさ
まぁそういう訳にゃいかないから
話したんだがな
俺がこんな性格だなんて皆知らなかったと思うよ
上手くやってたからな
でも心の中はヘトヘトだったさ

そんな俺の楽しみは本だ
本を読んでる時が一番楽しい
読んでるとな
感情移入して
その主人公になったり脇役になったり傍観者になったり
時々は神様になったような気がしたさ
だってな
そいつらは俺が読んでやらなきゃ止まっちまうんだぜ
バタンって本を閉じちゃうとな
面白くねぇか?
まるで神だぜ

そんな俺はな家でも
もちろ本は読むんだが
仕事帰りにカフェでコーヒーを飲みながら
本を読むのも好きなんだ

どうして?って

教えてやろうか
本を読んでるだろ
皆も経験あると思うんだが
読んでると勝手に出てくる奴の
顔や声なんかをイメージしてたりするだろ?
ないか?
俺はあるんだ
でなカフェに来ての楽しみってのがな
頭のイメージをやめて読み進めながら
店に居てる連中を本の中に入れていくんだ
それが俺には面白えんだよ


新聞を読みながら難しい顔してるオヤジが
本の中では道化だったり
自意識過剰なウエイトレスが
意地悪婆さんだったり
店の旦那が
ナイトだったり

そんな事を楽しんだり

その逆をやったりもするのさ
この物語に出てくる泥棒は実は
あの窓際にいる何でもない中年男性だったり
崖から落とされて死ぬ美女と落とす男は
真ん中のテーブルでイチャイチャするカップルの明日だったり
悲運だけれども前向きに生きていく
ヒロインが
俺の前のテーブルに座る
美しい女性だったり


ただ本を読むのも良いが
こういう読み方もすきだったのさ
空想と現実が曖昧になる
この感じがたまらないのさ
だから自分の感情さえも
自分主体のモノなのか
本主体のモノなのか
わからなくなってくるのさ
一種の覚醒ってヤツなのかもな


そして出会ったんだ
俺は

そう
そういう事をしていた
そして今
目の前のテーブルに座るヒロインが
俺のヒロインになったのさ

これは本が生み出してくれた
最高のヒロインさ
瞬く間に恋に落ちた

もう誰かに世界中の誰もに
言いたかったさ
俺はヒロインに恋をしたってね
そしてそのヒロインが目の前に
降臨したと


わかるか?
俺にだってそういう時代があったってことを



今日はここまでにしておこう

そして彼はペンを置き
ノートを閉じた
目頭を押さえた



何かが頬を伝った






夢の人
ザ ビートルズ

たった今見た顔が忘れられない
ついさっきあったこのとき
この場所が
彼女はまさに理想の人
僕らの出会いを世界中に知らせたい

それが今日じゃなかったら
僕はよそ見をしていて
気が付かないままだったかもしれない
でも現実に今夜
僕は彼女を夢に見るんだ

落ちていく
そう僕は恋に落ちていく
そして彼女は何度も僕を呼び返す

こんな気持ちは生まれて初めて
ずっとひとりぼっちで
いろんな機会を逃してきた
いつもひっこみ思案だったのは
他の娘が全然こんな風じゃなかったから

落ちていく
そう僕は恋に落ちていく
そして彼女は何度も僕を呼び返す

落ちていく
そう僕は恋に落ちていく
そして彼女は何度も僕を呼び返す

たった今見た顔が忘れられない
ついさっきあったこのとき
この場所が
彼女はまさに理想の人
僕らの出会いを世界中に知らせたい

落ちていく
そう僕は恋に落ちていく
そして彼女は何度も僕を呼び返す

落ちていく
そう僕は恋に落ちていく
そして彼女は何度も僕を呼び返す

落ちていく
そう僕は恋に落ちていく
そして彼女は何度も僕を呼び返す




I've Just Seen A Face
The Beatles


I've just seen a face I can't forget
The time or place Where we just meet
She's just the girl for me
And I want all the world to see We've met,
mmm-mmm-mmm-m'mmm-mmm

Had it been another day
I might have looked the other way
And I'd have never been aware
But as it is I'll dream of her tonight,
di-di-di-di'n'di

Falling, yes I am falling
And she keeps calling Me back again

I have never known The like of this,
I've been alone And I have missed things
And kept out of sight
For other girls were never quite like this,
da-da-n'da-da'n'da

Falling, yes I am falling
And she keeps calling
Me back again

Falling, yes I am falling
And she keeps calling
Me back again

I've just seen a face I can't forget
the time or place Where we just meet
She's just the girl for me
And want all the world to see We've met,
mmm-mmm-mmm-da-da-da

Falling, yes I am falling
And she keeps calling Me back again

Falling, yes I am falling
And she keeps callingMe back again

Oh, falling, yes I am falling
And she keeps callingMe back again





She's Leaving Home

2014.07.14 Monday
シーズ リビング ホーム


彼の名前はチャップマン
またの名をジャック ゴーランと言う

車のセールスをしている
どこにでもいる男さ


結婚は?

ああ
勿論したことあるぜ


お子さんは?

残念ながら
そっちは無いんだ


子供嫌いじゃないぜ
たまたま恵まれなかっただけさ


今は結婚しているの?

ああ
してるぜ
最高の嫁さんだよ


面会に来ないけど
どうして?

そうさなぁ
どうせ忙しくしてて
こっちまで来る暇が無いんだろう


奥さんなのに?

まぁそう言うなって
そう言う事もあるさ



彼の元にも来るのは
弁護士と牧師さんくらいだ


看守は言う

奴に奥さんなんて居ないよ
奥さんと思い込んでる女性は
沢山居ただろけどな


別の看守も言う

最初の嫁さんとは本当に
ちゃんと結婚したみたいだぜ
あの世に行っちまったみたいだけど


理由?

そこまでは知らんよ
とにかく
その奥さんの死から奴は
おかしくなって行ったって話だぜ


弁護士にも話を聞いてみた

いつも通りのやり取りだけですよ
私たちとしましても
全力は尽くしておりますので
次回の裁判ではなんとか
極刑だけは免れたいと考えています


実際どう思うかですか?

やってるかどうかを
聞いているのですか?
勿論私たちは彼の無罪を
信じていますよ




チャップマンは言う

この間の嫁さんは良かったよ
約束の金曜日の朝9時には
ちゃんとそこに居たからな
ちゃんと…






シーズ リビング ホーム
ザ ビートルズ

水曜の朝5時にその日は始まった
ベッドルームのドアをそっと閉めると彼女は
もっと話したかったと書置きを残して
ハンカチを握り締め キッチンに下りてゆく
裏口のドアの鍵を静かに開けて
外に踏み出すと 自由だ

彼女は (私たちは娘に人生の大半を捧げてきたのに)
家を (ほとんどを犠牲にして)
出てゆく (お金で買えるものはなんでも与えてきたのに)
長い間一人ぼっちだった家を
出てゆく バイバイ

父親はいびきをかいて寝ているが
母親はガウンをはおり 残された手紙を手に取る
階段の上で立ちすくし やがて
夫のもとへ泣きついた
「お父さん 私たちの娘が行ってしまった
こんな心無いことがどうして出来るのかしら
なんてことをするのかしら」

彼女は (私たちは自分達のことなど考えもしなかった)
家を (けっして私たちの考えを押しつけたりしなかった)
出てゆく (苦労して育てたのに)
長い間一人ぼっちだった家を
出てゆく バイバイ

金曜の朝9時には遠くにいる
カー・セールスの男との約束を
守るために

彼女は (何が悪かったのかしら)
楽しく (娘のためだと思ってきたのに)
遊んでいる (楽しみだけはお金では買えない)
永年否定され続けた何かが
心のうちに積み重なった (バイ バイ)
彼女は家を出てゆく (バイ バイ)




She's Leaving Home
the Beatles


Wednesday morning at five o'clock as the day begins
Silently closing her bedroom door
Leaving the note that she hoped would say more
She goes downstairs to the kitchen clutching her handkerchief
Quietly truing the backdoor key
Stepping outside she is free.

She (We gave her most of our lives)
is leaving (Sacrificed most of our lives)
home (We gave her everything money could buy)
She's leaving home after living alone
For so many years. Bye, bye

Father snores as his wife gets into her dressing gown
Picks up the letter that's lying there
Standing alone at the top of the stairs
She breaks down and cries to her husband
Daddy our baby's gone.
Why would she treat us so thoughtlessly
How could she do this to me.

She (We never though of ourselves)
Is leaving (Never a thought for ourselves)
home (We struggled hard all our lives to get by)
She's leaving home after living alone
For so many years (Bye, bye)

Friday morning at nine o'clock she is far away
Waiting to keep the appointment she made
Meeting a man from the motor trade.

She (What did we do that was wrong)
Is having (We didn't know it was wrong)
Fun (Fun is the one thing that money can't buy)
Something inside that was always denied
For so many years (Bye, Bye)
She's leaving home (Bye bye)







Lady Madonna

2014.06.23 Monday
レディ マドンナ



彼女は昔はまだまともな仕事をしていた。
しかし、だらしない性格のせいで
どんどん堕落して行ったよ。
仕事も転々とした。
この時はカフェで仕事をしていた。
彼女はまだ若くアホだけどキレイだった。
最初の男はここで出来た。
店のレジから金を盗み
男と隣の街へと逃げた。
1人目の子供のスターキーが生まれた。
程なくして男は彼女の元からいなくなった。
残ったのは顔を傷だらけにした彼女と息子だけだ。
金は全部持って行かれた。

仕方が無いから仕事を探した。
程なくしてBARで仕事をする事になった。
この店で知り合った男の何人かと寝た。
どの男の子供なのかわからないが
子供が出来た。
ウィンストンの誕生だ。

ここのBARでは子供が生まれてからもしばらくの間仕事を続けた。
しかしある男の出現で辞めざるを得なかった。
最初の男が街に戻って来た。
しかも彼女の働くBARに現れては金をせびる。
それだけでなく
酔って他の客と揉め事ばかり起こす。
喧嘩もしょっちゅうだ。

彼女は逃げるように街を出た。
新しく流れ着いた街では掃除婦をした。
これでややこしい男とも会うことは無いだろう。
しかし結局そうでもなかった。
担当の主任が事あるごとに彼女のところへ来る。
そして胸やお尻を触ってくる。
仕事が無くなるのも嫌だったから
彼女はそれを許した。
主任は言った。
外で食事しよう。
タダでとは言わない。
彼女は仕方なく応じた。
歩く時も食事の時も主任は
彼女のカラダを触りまくった。
彼女は我慢した。
帰りがけにキスしてきた。
これは流石に抵抗した。
主任は言った。
仕事が無くなってもいいのか?
彼女は仕方なく応じた。
その日はそれで済んだ。
ちゃんとお金はくれた。
そういう事がひんぱんに続いたある日
主任はとうとうカラダを求めた。
拒む彼女にまた同じセリフを言った。
彼女は従った。
これ程嫌なセックスは無かった。
少なくともそれまでの男とは
ある程度の愛はあった。
しかしそれも回を重ねると彼女は
平気になっていった。
そして彼女は3人目の子供ジェームスが生まれた。
子供が出来たと同時に仕事はクビになった。

仕方なしに彼女はまた別の街に。
今度はかなり遠くまで来た。
そして彼女はこの街で娼婦になった。
彼女にとって今や男は道具でしかない。
お金をくれる道具だ。
そんなある時。
ここの客にしては珍しいタイプの男が来た。
きちんとスーツを着て
ピカピカの靴を履き
キレイに磨ぐされたヘアースタイル。
顔も上出来だ。
彼は部屋に入っても何もしない。
話し相手になってくれ。
お金はちゃんと払う。
了承して話を聞くことに。
話と言えばその殆どがたわいもない
そういった話ばかりだ。
最初は2週間に1回くらいのペースだったのだが
最近は1週間に2回も来るようになった。
2人はスッカリ仲良しになっていた。
彼女は感じていた。
好きかもしれないと。
でもその気持ちが外へ出るのを我慢した。



それからどれほどの時が流れたであろうか。
彼女はこの街から逃げようとしている。
もう紳士な彼がこの世にいないからだ。
もうすぐ死体が見つかるだろう。
見つかる前に彼女はこの街から逃げないといけない。
この1週間日曜日から月曜日まで考えた結果だ。



彼女は今
全く新しい場所で
全く新しい自分になった。
お腹の中にはもう1人新しい命が宿っている。
きっと男の子だ。
名前は決めてある。
ジョージ
最後のバートナーは真面目に車のセールスをしている男だ。
名はチャップマンという。


まさか後にあのような大事件を起こすとは思いもしないくらいな
地味で真面目な男だ。





レディマドンナ
君はどうやって終わりを迎えるんだい?





 
レディ マドンナ
ビートルズ


レディ マドンナ
足元にいる子供たち
君はどうやって終わりを迎えるのだか
不思議に思うよ
君の家賃の支払いを
どの友達が出してくれる?
君はそのお金は
天からの贈り物だと思っていたのかい?

金曜の夜になって
スーツケース無しで
日曜日の朝、修道女みたいに忍び寄る
月曜日の子供は
密輸の方法を学んだ
どうやって逃げるのかを知る

レディ マドンナ
君の胸にいる赤ちゃん
君はどうやってその赤ちゃんの
残り人生を養っていくのかと思うよ

パパパパ…
どうやって逃げるのかを知る

レディ マドンナ
ベッドに寝転がっている
頭なの中で
再生されている音楽を聞く

火曜の午後には終わりがない
水曜の朝は紙が来なかった
木曜の夜は君のストッキングは
修理が必要だった
どうやって逃げるのかを知る

レディ マドンナ
足元にいる子供たち
君はどうやって終わりを
迎えるのだか不思議に思うよ




Lady Madonna
The Beatles


Lady Madonna,
children at your feet
Wonder how you manage
to make ends meet
Who finds the money
when you pay the rent?
Did you think that
money was heaven sent?

Friday night arrives
without a suitcase
Sunday morning creeping like a nun
Monday’s child
has learned to tie his bootlegs
See how they run

Lady Madonna,
baby at your breast
Wonders how you
manage to feed the rest

Pa, pa, pa
See how they run

Lady Madonna
lying on the bed
Listen to the music
playing in your head

Tuesday afternoon is never ending
Wednesday morning papers didn’t come
Thursday night
your stockings needed mending
See how they run

Lady Madonna,
children at your feet
Wonder how you manage
to make ends meet


Norwegian Wood

2014.05.29 Thursday



ノルウェーの森





夢をみたんだ


どんな夢を?



僕は森を
森の中を歩いていた

ここはどこなんだろう?

小道が続いている
まっすぐ進めるのだが
小道は蛇行している
だから僕はそれに従う

これは森の奥に進んでるの?
それとも
森の外へ向かっているの?
わからない

進むにつれ森の様子が怪しくなる
だから思うよ
山小屋か
魔女の家か
妖精なんかが
そろそろ現れてもいい頃だ

しかし残念ながら何も現れない
代わりに標識が立っていた


なんだろう?
近づいてみた
汚い字で

「森」

と書いてある
そんな事はわかっている

よく見るとその横に
ドアのノブがあった

開けて入ると
入るではなく
出るだった

仕方なく
もう一度
そのドアを入った

「森」は
彼女の部屋になっていた
どうしてだかわからない
きっとそれは
どうでもいい事だからだろう
夢だし

彼女は僕の恋人だった人だ

彼女は色々な方向から
僕に話しかけた

優しく

やらしく

ステキに

でも何を言ってるのか
さっぱりわからない

僕には
「森」の言葉は理解できないからだ

身振りや手振りでなんとか伝えようとした
伝わったのか?

わからない

しかし彼女は次に
僕にも理解できる言語で話しかけてきた

立ったままだったので
座るようにと

そういう類の事を言われた
僕にはどうでもいい事に思えた

僕は周りを見回した
そこには
「森」と書いた標識と
ドアノブとうねった小道しかない


椅子は無いんだ


夢の中の僕はブルジョワだったので
椅子が無いと座れないらしい
せめて切り株くらい欲しい


彼女に紙を差し出された

もの凄く汚い字で何か書いてある
読んでみた

"絨毯の上で 
ワインを飲みながら
話し続けていると 
彼女は言った寝ましょうと"

何かの謎解きか
何度も何度も読んだ
しかし理解できない

すると彼女は
今度は僕に理解できる方の言語で

「ご苦労様」

そう言って笑ったかと思うと
消えて無くなってしまった


そしてハッとなった
目が覚めたんだ
周りを見回す
いつもの自分の部屋だ
寝汗がひどかった
だから風呂場へ行ったんだ
風呂場なのに湯船が無かった
仕方が無いので
シャワーを浴びようと思う

水の代わりに
ガツンと音がした

するとまた
どうやらまた目が覚めたらしい

小道はやはり蛇行したままだ
まっすぐ進めるのだが
道に従った

まっすぐ進むと標識が
とても汚い字で
「小鳥を探せ」
そう書いてある
よく見るとその横に
ドアノブがあった

ドアを開け中に入った
するとそれは入るでは無く
出るだった

仕方なしにもう一度
そのドアを入った

小鳥はいなかった
代わりにマッチがあった
だから僕はしかたなく
森に火をつけた

これで
もう彼女とも小鳥とも森とも
おさらばだ

風呂場もね


さぁ
ゆっくり眠ろう






ノルウェーの森
ザ ビートルズ

いつかぼくには
ひとりの恋人がいた
彼女の部屋は
ノルウェーの森の中

彼女はぼくに 
座るようにといったけれど
どこを探しても椅子は 
見つからなかった

絨毯の上で 
ワインを飲みながら
話し続けていると 
彼女は言った寝ましょうと

彼女はぼくに 
ご苦労様といって笑った
ぼくはベッドを這い出して 
風呂の中で寝込んだ

目覚めると 
小鳥はいない飛び去ったんだ
それでぼくは
ノルウェーの森に火をつけたんだ



Norwegian Wood 

I once had a girl, or should I say, she once had me...
She showed me her room, isn't it good, norwegian wood?

She asked me to stay and she told me to sit anywhere,
So I looked around and I noticed there wasn't a chair.

I sat on a rug, biting my time, drinking her wine,
We talked until two and then she said, "It's time for bed"

She told me she worked in the morning and started to laugh.
I told her I didn't and crawled off to sleep in the bath

And when I awoke, I was alone, this bird had flown
So I lit a fire, isn't it good, norwegian wood.


If I Fell

2014.05.06 Tuesday

私はファストフード店でバイトをしている
毎日たくさんの人々が来る


たくさんの知らない人がほとんどだけども
よく来てくれるお客様もたくさんいる


ほらあそこに座っているカップルもよくここへ来るの
あっちのサラリーマンも
午前中だと若いママがたくさん来るよ


毎日仕事に追われるけど
ここが好きなの
毎日たくさんの知らない人々が来るから



そして色々想像するの




いつも一番端っこの窓側の席でひとりランチをするサラリーマン
あの人は本当はハンバーガーなんて嫌いなの
でもここへ来る理由があるの
それは私に会うため


近くの席に座らないのは
近くに座っちゃうと私を見つめる時
あからさまになっちゃうから
ああして一番遠い席に座るの
でもちゃんと私が見える席に




あそこにいてる若いカップル
私と同じ歳くらいかしら
スゴく仲がいいの
羨ましいわぁ


だから想像するの
私は彼に恋してるって
彼は女の子の扱い方を知らない
目の前の彼女を毎日泣かしてるわ
酷い事を言うの
でも私は彼が好き
私は彼と目があったらサインを送るの
そっとね
彼女に見つからないように
きっと彼と付き合うわ
そしたら彼女ものすごく悲しむでしょうね




午前中に来る若いママ
優しい目で
ベビーカーの赤ちゃんを見ているわ
目の前ではお兄ちゃんがジュースを飲んでいるの
4歳くらいかしら


だから想像するの
あのママはお料理が全く出来ないの
それどころか掃除や洗濯なんかも全然ダメ
彼氏はいるけど旦那さんはいないの
お兄ちゃんも赤ちゃんも別のお父さん
家は本当に汚いの
でも男を喜ばせるのは上手なの
今日もこれから子供を預けて
男に会うの




私はファストフード店でバイトをしている
毎日たくさんの人々が来る



たくさんの知らない人がほとんどだけども
よく来てくれるお客様もたくさんいる



だから私は想像するの


あなたと私が もしも恋におちたら
ってね






恋におちたら
ザ ビートルズ

あなたと恋におちたら
裏切ったりしないとと約束してくれる?
ホントの愛を知りたいの
前に恋をしたことがあるから
それでわかったの
単に手を握るだけが恋じゃないってこと

私の心を捧げたら
最初からあなたの愛を信じたい
あなたは彼女より もっと私を愛してくれる

私があなたを信じるようになったら
どうか逃げ隠れしないで
私があなたを愛するようになったら
彼女みたいに私を傷つけないでね

だって私はその苦しみに耐えられそうにないもの
この新しい恋が実らず また悲しい思いをするなんて

わかってほしいの
あなたを愛したいと思ってるの
二人が結ばれたことを知ったら
彼女は泣いて悔しがるでしょうね

あなたと私が もしも恋におちたら




If I fell


If I fell in love with you
Would you promise to be true
And help me understand
'Cause I've been in love before
And I found that love was more
Than just holding hands

If I give my heart to you
I must be sure from the very start
That you would love me more than her

If I trust in you, oh please
Don't run and hide
If I love you too, oh please
Don't hurt my pride like her

'Cause I couldn't stand the pain
And I would be sad if our new love was in vain

So I hope you see
That I would love to love you
And that she will cry
When she learns we are two

If I fell in love with you





All My Loving

2014.04.28 Monday



私はいつも仕事帰りに寄るカフェがある
私はしがない車のセールスマンである
最近 結婚したばかりだ



カフェに寄りカフェオレを頂きながら
新聞に目を通す


最近
この小さな街で少女ばかり狙った
連続殺人事件が起きている

酷い奴がいるものだ
昨日も死体が上がったらしい

早く犯人が捕まってほしいものだ

警察の発表では
土地勘のある者の犯行であると

となるとここの住人って訳だな

幾つか見つかっている証拠物件からは
恐らく20〜40代くらいの男性であろうと

こんな漠然としたもんじゃ捕まるわけないだろう

警察としては
少しでも該当しそうな人物には
参考人として
事情を聞いていると

警察も躍起になってるんだな



うんざりした
他の紙面を見た


祭りの記事があった

そろそろ5月か
この街では5月になると
街全体でお祭りになる

昔この街は炭鉱で栄えた
その頃の名残のお祭りだ

今はもう炭鉱は閉鎖され
炭鉱夫もいない
すっかり寂れた街さ



しかし結局
新聞では
連続殺人事件の方が
大きく取り上げら
祭りの記事も小さい

何も無い街だから
そうなるだろう



うんざりだ
帰ろう



カフェを出た所で
男に声をかけられた


「ジャック ゴーランさんですか?
連邦警察の者ですが
ゴーランさんに少しお伺いしたい事がありますので
署までご同行願えますか?」


私はビックリした
まさか私の所まで来るとは
しがないセールスマンの私は
映画みたいに逃げたりしない
あれは映画だけの世界だ。


「わかりました
しかし家では妻が待っておりますので
連絡だけさせて頂けませんか?」


署に着いたら
連絡してもらえる事になった



私は直ぐに帰れると思っていた
それは私が犯人では無いからだ
しかしその思いとは裏腹に
私は全く家に帰れる気配がない

もうこれで3日目だ
どうやら今回の犯行現場で
決定的な証拠が数点見つかったらしい
そして
その中には私と特定できる物まであったらしい
だが私はやっていないし
アリバイもあった


私は拘留し続けられ
数ヶ月が過ぎた

その間
裁判が何度か行われた

数ヶ月が過ぎた時に私の判決が出た

"死刑"

なんということだ
私は違う
私はしがない車のセールスマンだ
最近 結婚したばかりだ
人殺しなどする訳がない



傍聴席からは
泣き声やら罵声やら色んな波動が
私は怖くて振り向けなかった

妻は来ているのか?
妻はいるのか?

しかし
それも怖くて振り向けなかった



私は刑務所に入った
何もしていない
私がだ

もう充分泣いたので涙は出ない
誰も私の所へなど
訪ねて来る者などいなかった
来ると言ったら
弁護士と神父さんくらいだ

弁護士はまだ頑張ってくれている



妻はどうしているだろうか?


毎日キミの夢を見るよ
昨日も目を閉じてキスをしたんだ
明日になれば
キミを恋しく思うだろう
忘れないで
僕の心はいつまでも変わらない



ありったけの愛を




オール マイ ラヴィング
ザ ビートルズ


目を閉じて くちづけをあげよう
明日になれば君を恋しく思うだろう
忘れないで 僕の心はいつまでも変わらない

遠く離れている間も
毎日 家に手紙を書くよ
ありったけの愛を君に送ろう

恋しいあの唇に
くちづけしているつもりになった
その夢が本当になるように祈るんだ

遠く離れている間も
毎日 家に手紙を書くよ
ありったけの愛を君に送ろう

ありったけの愛を君に送るよ
ありったけの愛を僕の心はひとつさ

目を閉じて くちづけをあげよう
明日になれば君を恋しく思うだろう
忘れないで 僕の心はいつまでも変わらない

遠く離れている間も
毎日 家に手紙を書くよ
ありったけの愛を君に送ろう

ありったけの愛を君に送るよ
ありったけの愛を 僕の心はひとつさ
ありったけの愛を ありったけの愛を
ありったけの愛を君に送るよ




All My Loving


Close your eyes and I'll kiss you
Tomorrow I'll miss you
Remember I'll always be true

And then while I'm away
I'll write home every day
And I'll send all my loving to you

I'll pretend that I'm kissing
The lips I am missing
And hope that my dreams will come true

And then while I'm away
I'll write home every day
And I'll send all my loving to you

All my loving, I will send to you
All my loving, darling, I'll be true

Close your eyes and I'll kiss you
Tomorrow I'll miss you
Remember I'll always be true

And then while I'm away
I'll write home every day
And I'll send all my loving to you

All my loving, I will send to you
All my loving, darling, I'll be true
All my loving, all my loving
All my loving, I will send to you


I Saw Her Standing There

2014.04.21 Monday





高校二年生の頃の話だ



自分で言うのもなんなんだけど
学校でもそこそこ目立つ男前だった

決して一番ではない

しかし本人は学校どころか
街一番の男前だと思っている

だけど
それをひけらかそうとはしない

我慢しているのだ

その方がもっと男前に見えると
信じていたから

でもそれはきっと
見え見えだったはずだ

そんな訳で
友達は多かったが
敵も多かった



そんな僕はある転校生に出会った

彼女は父親の仕事の都合で
この街にやってきた

彼女は都会からやってきた

他のどの女の子とも違った

とても洗練されていて
側に寄ると花の香りがした

とてもいい匂いだ

それだけで僕はもうクラクラだ


他の生徒も同じだったに違いない

それを証拠に彼女の周りには
何とかして彼女に近付こうとする
男どもが沢山いた

彼女は女の子にも人気があって
そんな男どもから守ってくれていた


僕はプライドがあったから
そんな事はしない

遠くから見ているだけだ

そして目があったら目をそらす

僕は友達と教室でじゃれあいながらも
いつも目線は彼女



数ヶ月して
学校のダンスパーティーが
開催される事になった

だいたいは
女の子を誘って行くのだが
僕は彼女狙いだったので
誰も誘わなかった

男友達とくりだしたんだ


少し遅れて会場に着いた

ダンスフロアでは
沢山の男女が思い思いに
ダンスを楽しんでいた

僕は見回し彼女を探した

歩きながら探した

BARカウンターに行き
お酒を注文しながら探した

お酒を持って壁際へ
探した


そして彼女がいた


彼女は誰とも踊らず
友達の女の子と喋っていた

僕は彼女を見つめた

彼女を見ると
他の女の子となんて
踊る気がしない

彼女は僕に気付いてくれた

僕は尚も彼女を見つめた

今日は目を離さない

彼女も僕を見続けた

もう僕はくぎ付け

人も音も入らない

心臓がドキドキしているのが分かる

でもピンときたんだ

僕は彼女を本当に好きになると

見ていると彼女は
他のどの男の誘いも断っている

もう行くしかない


ダンスフロアを横切り
まっすぐ彼女の方へ

「ヤァー
元気かい?
今夜の調子はどうだい?」

「ハァイ
とっても楽しいわぁ
あなたは楽しんでる?」

「これから楽しむところさ
だから僕と一緒にどうだい?」

そう言って手を差し出した

一瞬の間が空いて彼女が笑った

そして
僕のその手を握ってくれたんだ

気分はどう?
どうって?
そりゃもう最高さ


そして僕達はダンスフロアへ

壇上では
バディホリーのロックナンバーが

会場は一気に盛り上がる

僕達は一晩中踊りあかした

彼女のカラダを
抱きしめながら
僕は思った

彼女を本気で恋してしまうと



あれから20年とちょっと

僕は結婚してもうすっかりパパさ

お腹の辺りには
余計な肉がたくさんついた

週末になると
家族みんなで山に行ったり
湖に行ったり
ホリデーを楽しんでるよ


彼女とはどうなったって?

ああぁ
彼女との思い出は最高だったさ

あの後
1年もしないうちに
また転校して行ったさ

あの時は
駆け落ちまで考えたよ

まぁしなかったけどね



今の奥さんとは
どこで知り合ったかって?



それは秘密だよ





アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア / ザ・ビートルズ


あの娘はちょうど17歳だった
俺の言ってること わかるだろ
それに彼女ときたら他と比べものにならないくらいイカシててさ

だからあそこに立ってるあの娘を見ちまったら
もう他の娘となんか踊れるわけないだろう

彼女もじっと俺を見てた
それでピンときたのさ
きっと俺はこの娘に惚れちゃうだろうって

あの娘はそこに立ったまま
ほかの男とは踊ろうともしなかった

フロアを横切って
あの娘の手を握りしめた時
俺のハートは高鳴ったんだ

俺たちは一晩中、踊りあかしたさ
しっかりと抱きあってね
案の定 俺はたちまち彼女に恋しちまった

だからあそこに立ってるあの娘を見ちまったら
もう他の娘となんか踊れるわけないだろう

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